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この記事のはじめに
[word_balloon id=”unset” position=”L” size=”S” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” name=”Nory” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” src=”https://norythefrog.com/wp-content/uploads/2019/08/Nory_R.jpg” avatar_hide=”false” box_center=”false”]こんにちは!Nory(@nori_frog)です(^^)[/word_balloon]前回の記事では、おすすめTEDトーク「3年で億万長者になる方法」についてご紹介しました。
今回も引き続き、英語学習におすすめの無料教材であるTEDトークの中から、社会人の皆さんにとって興味深いテーマのプレゼンを1本ご紹介します。
内容は「 リーダーの様に話すための6つの手法」についてです。
歴史を動かしてきた偉人や組織のリーダーの演説は聞く人々の心を揺り動かす強力な力があり、その力に何故だか惹かれてしまいますよね。
一方、皆さんの多くは普段人前でプレゼンする機会はあまり無いかも知れません。ただし、今回紹介する手法を使えば、誰もがリーダーのように話すことが可能になります。
またそれだけで無く、普段の会話や文書作成においてもこの手法は効果を発揮します。
知っておいて損はない非常に興味深いテーマですので、是非ディクテーションやシャドーイングの教材として取り組んでみて下さい(^^)
「ディクテーション」や「シャドーイング」が何?という人は以下のリンクの記事で説明していますので、併せて見てみてくださいね。
第6回 ディクテーションによる音のインストール第7回 シャドーイングで英語の反射神経を鍛えるまた、過去のおすすめTEDトークも貼っておきます。
第8回 おすすめTEDトーク①「6ヵ月で言語を習得する方法」第9回 おすすめTEDトーク②「上手に会話する10の方法」第27回 おすすめTEDトーク③「3年で億万長者になる方法」それではさっそく、学習を始めてみましょう(^^
おすすめのTEDトーク④ 「リーダーの様に話す6つの手法」
今回のおすすめトークはSimon Lancasterさんによる「Speak like a leader : リーダーの様に話す」です。
トークは「修辞学を用いてリーダーの様に話す6つの手法」についての講義です。
修辞学とは弁論・叙述の技術に関する学問で、弁論術、説得術、レトリックとも呼ばれるものです。
リーダー達の言葉は私たちの心を揺さぶりますが、それは彼らのみが知る“ある共通のルール”に基づいて喋られているからであるとLancasterさんは言います。
それではいつも通り、①日本語字幕あり→②英語字幕ありで再生し内容を理解したうえで、③字幕なしでディクテーションやシャドーイングをトライしてみてください。
英語学習教材としてのおすすめ度
※点数が高い方がカンタンまたは良い|低い方が難しいまたは良くない
という意味です。
Lancasterさんはスピーチライターでもあるので、非常に聞き取り易いブリティッシュイングリッシュでプレゼンされています。
また、トークの中で歴史上の偉人による演説を多数引用していますので、少し単語は難しいですが、ディクテーションやシャドーイングは楽しく行えることでしょう(^^
なにより彼の話す6つの手法を使うことによって、誰しもがリーダーのように喋り、議論に参加することができるようになりますので、今の日本人に最も求められているスキルの1つであることは間違いないでしょう。
トーク内容:リーダーの様に話す6つの手法
手法1.過呼吸 Three Breathless Sentences
最初の手法は、「過呼吸のように話す」ことです。
具体的には接続詞を使わずに、短い言葉を並べる方法で、古代修辞学では「接続詞省略」と言われる方法です。
これにより相手に動揺や不安、緊張を与えるテクニックで、観衆をスピーチに惹きこむ効果が有ります。
リーダーは当たり前のようにこれをスピーチの中で使い、過去の改革を進めてきました。
もっとも有名な言葉はアメリカ大統領リンカーンによる以下の言葉でしょう。
人民の 人民による 人民のための政治
ー エイブラハム・リンカーン
手法2.繰り返し Three Repetitive Sentences
2つ目の手法は「言葉を3つ並べ、繰り返す」ことです。
これは単純に3つの短い言葉を連続するテクニックで、手法1と良く組み合わされます。
3つであることには意味があり、相手にすんなりと意味が伝わり、説得力を持ち、かつ文章のバランスが取れる数字なのです。
修辞学では「トリコーロン」と呼ばれ、魔法の数字としてよく3つの言葉を並べます。
3つの言い方で繰り返すことにより、その部分の言葉が協調され、感情を共有できる効果があります。
我々は浜辺で戦い、我々は陸地で戦い、我々は野原や街中で戦う。
ー ウィンストン・チャーチル
私たちが感情的になる時は文章構成は崩れますが、言葉を3つ繰り返すことで感情的であるという印象を与えることができます。
チャーチルは簡潔に事実を伝えることもできましたが、そうしなかったのは情熱や危機感を伝えるためでした。
大事なことは3度繰り返す と覚えておきましょう。
手法3.バランス Three Balancing Statements
3つ目の手法は「バランスのとれた文にする」ことです。
例としては次のような言葉が有ります。
国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい。
ー ジョン・F・ケネディ
この手法は、文にバランスがとれているように聞こえれば、基本になっている考え方のバランスが取れていると感じる という法則を利用したテクニックで、たとえ内容が単なる錯覚であったとしても正しいのだという認識を観衆に与えることができます。
手法4.隠喩 Metaphor
4つ目の手法は「隠喩を用いる」ことです。
隠喩は、状況を何かに例える方法で、政治的なやり取りの中でおそらく最も影響力のある要素であるとLancasterさんは言います。
ただ、政治に限らず私たちも当たり前のように隠喩を使っており、隠喩無しでは会話を続けることはできません。
ポイントは隠喩自体はまやかしであるが、それが使われること自体は疑われることは無いことであり、悪いイメージを植え付けたくは汚い言葉を隠喩し、良いイメージを植え付けたくば美しい言葉を隠喩することで、観衆の印象を操作できることにあると言います。
重要な法律・政策の支持を求めるときは必ず隠喩が使われ、その言葉によって採否が決まることがあるため、この事実が存在することを私たちが知ることも大切です。
手法5.誇張 Exaggeration
5つ目の手法は「誇張表現を使う」ことです。
これは「昨晩なんて一睡もしてない!」「私は生まれてからずっとこのスピーチがしたかったんだ!」など、敢えて嘘だとしてもオーバーに伝える方法です。
これを行う意味は、「人は感情的なとき物事を歪めてしまう」という法則を利用して、「自分が感情である」ことを伝えるテクニックです。これにより相手は話により引き込まれていくのです。
手法6.韻 Rhyme
最後の手法は「韻(いん)を踏む」ことです。
人は、韻を踏んでいる物を信じやすい傾向があるという調査結果があります。
長くて複雑な文章を話したとすると、それは相手にステーキを飲み込めといっているようなものです。
韻の例としては「投資(accumulate)をするには投機(speculate)をしなければならない」とか、「投機(speculation)の末路は倒産(liquidation)である」などです。
どれも必ずしも真実ではありませんが、演説の中でこれを用いられると人は信じてしまうのです。
まとめ
これら6つの手法を使えば、ばかげた議論でも尤もらしく思わせることができるとLancasterさんは言います。
限られた人々たちだけがこの教育を受けるのではなく、私たち皆が修辞学(レトリック)を学びリーダーとなるチャンスを得るべきであり、それこそが民主主義であると最後にしめています。
与えられた職務を遂行し給料をただもらうだけでなく、一人ひとりが立ち上がり、人々の心を動かしつつ皆が変化していくことがこれからの時代に求められているスキルです。
- 過呼吸のように話す:動揺や不安、緊張を与える効果がある
- 言葉を3つ並べ、繰り返す:すんなりと意味が伝わり、説得力を持たせることができる
- バランスのとれた文にする:文のバランスが取れているように聞こえれば、考え方のバランスまで取れていると感じる
- 隠喩を用いる:隠喩の言葉のイメージ次第で、観衆の印象を操作できる
- 誇張表現を使う:「自分が感情である」ことを伝え、スピーチに引き込む
- 韻を踏む:韻を踏んでいる物を信じやすい傾向がある
今回の記事のように、TEDトークには非常に面白いプレゼンが沢山あります。
皆さんも興味のある色々な分野から、ディクテーションやシャドーイングの題材としたいトークを見つけ出してみてください。
またTEDトークに関する書籍も色々出ています。是非チェックしてみてください!
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それではまた次回の記事でお会いしましょう!
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